くるみ通信29号(2008.01)掲載分-2

 くるみに子どもを預けることになって16年。当時4歳だった長男は大工となり、この1月に成人式を迎えました。2歳下の長女は、北海道の高校に行き、教師を目指しています。12年前に次男を事故で亡くしてしまいましたが、その後生まれた三男は、小学校4年生で勉強の方はともかく体力だけは人並み以上に成長しています。
 私たち夫婦は、共に四国出身で教師として採用されて大阪にくることになり(正確には二人とも大阪に就職が決まったので結婚することになったのですが)、当時堺に住んでいましたが、妻が学生時代にお世話になった先生から「羽曳野にはいい保育園があるから」ということでくるみを知り、長男と長女を入園させるために羽曳野に引っ越すことにしたのです。
 しかし入園を考えた時、子どものために職場は遠くなるし、しなければならないことがまた増えるし…私は正直言って「これは困ったことだ」と思いました。教育学部だったので、斎藤公子さんも少しは知ってはいましたが、仕事のためにその保育を学ぶこととわが子をそういう保育園に入れることはやはり別問題だったのです。それでも「父親としてこのくらいはせなあかんかな」と踏ん切りました。
 それ以来16年、「何でこんなことまでせなあかんの?」「何でこんなことにこだわってるの?」ということもありました。くるみで学ぶことは、教師の仕事に通じることが多いものの、しんどさが先にたつことも多かったように思います。しかし、我が子の成長を見るにつけ、そして自分も人間として少しは成長したのでしょう、子どもの見方や物事についての考え方・価値観が変わってきたと思うのです。例えば、子どもの発達をトータルに捉えることなど、今はむしろ「毎日子どもとかかわる仕事には欠かせない大事なことがある」と思えるようにもなりました。「父親も子育てにかかわらなければ」といわれる昨今、父親が親として自覚し成長することが求められています。その難しさを感じつつ、その先に大きな喜びもまたあることを知ったこの頃です。