くるみ通信35号(2009.08)掲載分

 くるみに入ったのは、10ヶ月前、娘が2歳10ヶ月の時でした。
 一人っ子、祖母との同居、近隣に同世代の友達がいない、嫁の育児不安・・など色々な条件が重なり2歳児・魔の反抗期などと呼ばれる時期には、それはなかなかにすごいものでした。この子だけが特別なのか?育て方に間違いが・・?などとかなり悩んでいた嫁が色々調べて、ここ「くるみ」にたどりつきました。私は特に何の保育観も持っていなかったのですが、掲載雑誌で園長が「うちでは文字すら教えません」と言っていたことに驚き、興味を持ちました。
 くるみの子ども達を初めて見る方、それぞれに驚きがあるだろうけど、私たちは憧れました。昭和初期かアジアの子のような目の輝きと生命力。色が白く、やせっぽちでしんどがり、少しの主食しか食べない、汚れることがきらいなわが子とは正反対。今思えば、入園当初は親がまわりの子ども達と比べてしまい、娘に無理強いしていた部分があったなぁと。しかし、生活のリズムが整うにしたがい、ゆっくりとですが、確実に変わってきたと実感します。ほんとうにその子自身のペースを待ち、見守ってくれる保育。なんでもよく食べ、遊び、早寝早起き・・普通のことを毎日続けにくい現代の生活。くるみに来ていなかったら年相応の成長はしただろうけど、親も子もこうは変われなかったと思います。
 何より、嫁が安心して、子育てを見直すことができたのが、家族みんなにプラスでした。成長過程にもむらがあり、親も子もしんどい時にはまわりの職員や父母がいてくれ、いろんなものの見方を教えてくれたからこそです。
 もちろん、父親として、今まで深く、子育てに関わっていなかったことにも痛感しました。保育のこと、家庭での生活の見直し、無認可であることにより生じる金銭的、肉体的負担。どれをとっても父母がきちんと話し合わないと前へ進めないことだと思います。こう言葉で書くと、大変な保育園という気がしますが。そんな面もあるけど、芯には子ども達のための保育があり、それを柱に親+職員が前を向いて頑張っているから30年以上続いてきたんだろうな、と思います。最近やっと「共同保育園」の言葉の持つ意味が少しわかってきたところでしょうか。
 今、娘はまるくふっくらとし、まだ少ししんどがりですが、何にでも意欲をみせて挑戦したがるような活発さを持ち、なんでも良く食べる、どろんこになっても平気!見た目も昭和のおかっぱちゃんになりました。以前は、小さなシニカルな大人でしたが、今は素直な子どもらしい感性がのびやかに感じられます。この子はこんな良い所を持っていたんだな、と本当に嬉しい気持ちです。
 自然・友達・見守ってくれる大人達によって伸ばしてもらったのだと思います。まだまだ親も子もこれから。発展途上の毎日です・・・